2012年11月09日
◆子供たちへの講習
10月20日
昨年の事。3月下旬にかかってきた電話。
「子供達に何か自信をつけさせたいから、パソコン検定の資格をとらせたい!
子供達へ教えてくれませんか?」
ここは高校に行かなくなった子供達に勉強を教えている小さな学校。
生徒の数は当時15人。
その中で2年生3人に教えてほしいとの事。
様々な理由で退学した子供達がいる。そして再度勉強したいという子供もいれば、親から行くように言われ無理やり通っている子供もいる。
いいですよ!やりましょう!と、1回2時間、10回の講習で引き受けた。
講習は5月の連休明けから開始。月曜日の午前中の授業となった。
最初に行って驚いたのが、皆とてもおとなしい!
男の子が1人、女の子2人。挨拶しても返事はない。改めて挨拶すると何とか聞こえる程度の男の子の声だけ。
そして笑顔がない!
どうなることか!と思いながらもテキストに添って進めていたが、3人とも全く理解していない!というよりやる気が感じられない!
今まで何度もパソコン教室で数十人に教えてきたので、大丈夫と思っていたがここは違った。
パソコン教室では大人が対象であり、みんな覚えたいから来られていたのであるが、ここは先生が授業に組み込んであり、子供たちにとってはやらされていると感じていたのであろう。
このままじゃダメだ!コミュニケーションをとらないと!
そこでまず遊びから始めた!
パソコンに入っているトランプのゲーム等をやって子供たちとのコミュニケーション作りを始めた。
初日はこれで終わったが、帰りの車の中でこれからの事を考えると、とても憂鬱な気分になった。
2回目以降、少しでも会話を持とうと冗談も交えながら進めるが反応がない!
そして教える内容もパソコン検定というだけに幅が広すぎる。EXCELやWORD、おまけにネットワークまで!
こりゃ10回では無理だ!と判断して、先生と相談の上でEXCEL3級に絞って行なう事にした。
的が絞れたので少しは教えやすくなったが、相変わらず反応が悪い。
そこで男の子に、始まりと終わりの挨拶の号令をやってもらうことにした。
大きな声が最初はでなかったが、回数を重ねることで少しずつではあるが大きな声がでるようになってきた。そして男の事とは会話もできるようになってきた。
女の子は、相変わらずである。1人は2回に1回は学校を休み、もう一人はいつも終わりごろに学校に来る。
先生に言わせると、休み明けで月曜日は特に悪いとのこと!
これでいいのかとも感じたが、こちらは教えることに徹する。
遅れてきた子には今日の説明をして宿題を与え、休んだ子には翌週最初にやったことをおさらいする。
回数を重ね10回目も近付いてきた頃、このままじゃ無理と判断した!
試験内容を確認してもまだ半分も教えられてない!理解できていない!
どうするか迷ったが、私も「やりましょう!」と最初に言った手前、ここで引くことができずに12月まで無償で講習を行なうことにした。
夏休み明けの9月から12月まで毎週月曜の午前中、学校に通った!
自分の中では、この時間仕事がなく遊んでたと思えば!と自分に言い聞かせていたのも少しはあった。
女の子の出席状況は相変わらずだが、男の子は必ず来ていて熱心さが伺えた。
11月からの2ヶ月間は練習問題を繰り返し、12月に講習も終了。
先生に試験日の案内と試験をしてくれる認定校を紹介して私の講習も終わった。
今年の2月に試験があったはずだが先生からの連絡はない!
気にはなっていたが、こちらから尋ねる事もしなかった。
そして今日、他の件でその学校に行く用事ができ、訪問。
最初に先生から言われたことが
「S君(男の子)、試験合格しましたよ!」
この言葉を聞いた時、うれしいというよりも、ホッ!としたというのが正直な気持であった。
2人の女の子は残念な結果だったらしい。
今考えると、講習最後の日は
「仮に試験に受からなくても、仕事をしていく上での知識は身についているから自信を持っていいよ!」
と、言い訳を子供達に伝えていた私がいた。
反省点は数多くある。というか反省点ばかり!
また同じ依頼があったらどうするか!
今はまだ考えられない。
最後に先生が行っていた言葉
「S君は大学に行きたいって言ってますよ!資格を取れたのが自分の中で励みになったようです」
と先生が言われた言葉が自分にとって、救いの言葉だった。
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頂いたコメント
鳥飼 留美子
うれしいお知らせでしたね!
この年齢で挫折を経験した子供達は、何らかの事情があっての事と思います。
苦しみもがきながらも、前に進もうとしているS君。
後半無償で最後まで責任を果たし、やる気を導かれた豊岡先生には頭が下がります。・・・もっと見る
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豊岡 昌範
鳥飼さん、ありがとうございます。
不思議と自分の中で後悔はないんですよね!反省点はいっぱいあります。
もっと子供達の状況を最初に聞いておくべきでした。
そうすれば女の子たちにも講習を受けやすい環境ができていたかもしれません。
でも、ホント、受かって良かったです。・・・もっと見る
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七條 由美
貴重な授業でしたね(o^^o)先生を更に鍛えてくださる素晴らしい生徒さん達に幸おおからん事願います☆彡☆彡☆彡
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豊岡 昌範
七條さん、こんちは!!!
様々な場所で起きる様々な出来事は、受け入れることができたら勉強になりますね(#^.^#)
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七條 由美
全て純粋(すなお)に受け入れられる人になりたい私です^^;
昨年の事。3月下旬にかかってきた電話。
「子供達に何か自信をつけさせたいから、パソコン検定の資格をとらせたい!
子供達へ教えてくれませんか?」
ここは高校に行かなくなった子供達に勉強を教えている小さな学校。
生徒の数は当時15人。
その中で2年生3人に教えてほしいとの事。
様々な理由で退学した子供達がいる。そして再度勉強したいという子供もいれば、親から行くように言われ無理やり通っている子供もいる。
いいですよ!やりましょう!と、1回2時間、10回の講習で引き受けた。
講習は5月の連休明けから開始。月曜日の午前中の授業となった。
最初に行って驚いたのが、皆とてもおとなしい!
男の子が1人、女の子2人。挨拶しても返事はない。改めて挨拶すると何とか聞こえる程度の男の子の声だけ。
そして笑顔がない!
どうなることか!と思いながらもテキストに添って進めていたが、3人とも全く理解していない!というよりやる気が感じられない!
今まで何度もパソコン教室で数十人に教えてきたので、大丈夫と思っていたがここは違った。
パソコン教室では大人が対象であり、みんな覚えたいから来られていたのであるが、ここは先生が授業に組み込んであり、子供たちにとってはやらされていると感じていたのであろう。
このままじゃダメだ!コミュニケーションをとらないと!
そこでまず遊びから始めた!
パソコンに入っているトランプのゲーム等をやって子供たちとのコミュニケーション作りを始めた。
初日はこれで終わったが、帰りの車の中でこれからの事を考えると、とても憂鬱な気分になった。
2回目以降、少しでも会話を持とうと冗談も交えながら進めるが反応がない!
そして教える内容もパソコン検定というだけに幅が広すぎる。EXCELやWORD、おまけにネットワークまで!
こりゃ10回では無理だ!と判断して、先生と相談の上でEXCEL3級に絞って行なう事にした。
的が絞れたので少しは教えやすくなったが、相変わらず反応が悪い。
そこで男の子に、始まりと終わりの挨拶の号令をやってもらうことにした。
大きな声が最初はでなかったが、回数を重ねることで少しずつではあるが大きな声がでるようになってきた。そして男の事とは会話もできるようになってきた。
女の子は、相変わらずである。1人は2回に1回は学校を休み、もう一人はいつも終わりごろに学校に来る。
先生に言わせると、休み明けで月曜日は特に悪いとのこと!
これでいいのかとも感じたが、こちらは教えることに徹する。
遅れてきた子には今日の説明をして宿題を与え、休んだ子には翌週最初にやったことをおさらいする。
回数を重ね10回目も近付いてきた頃、このままじゃ無理と判断した!
試験内容を確認してもまだ半分も教えられてない!理解できていない!
どうするか迷ったが、私も「やりましょう!」と最初に言った手前、ここで引くことができずに12月まで無償で講習を行なうことにした。
夏休み明けの9月から12月まで毎週月曜の午前中、学校に通った!
自分の中では、この時間仕事がなく遊んでたと思えば!と自分に言い聞かせていたのも少しはあった。
女の子の出席状況は相変わらずだが、男の子は必ず来ていて熱心さが伺えた。
11月からの2ヶ月間は練習問題を繰り返し、12月に講習も終了。
先生に試験日の案内と試験をしてくれる認定校を紹介して私の講習も終わった。
今年の2月に試験があったはずだが先生からの連絡はない!
気にはなっていたが、こちらから尋ねる事もしなかった。
そして今日、他の件でその学校に行く用事ができ、訪問。
最初に先生から言われたことが
「S君(男の子)、試験合格しましたよ!」
この言葉を聞いた時、うれしいというよりも、ホッ!としたというのが正直な気持であった。
2人の女の子は残念な結果だったらしい。
今考えると、講習最後の日は
「仮に試験に受からなくても、仕事をしていく上での知識は身についているから自信を持っていいよ!」
と、言い訳を子供達に伝えていた私がいた。
反省点は数多くある。というか反省点ばかり!
また同じ依頼があったらどうするか!
今はまだ考えられない。
最後に先生が行っていた言葉
「S君は大学に行きたいって言ってますよ!資格を取れたのが自分の中で励みになったようです」
と先生が言われた言葉が自分にとって、救いの言葉だった。
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頂いたコメント
鳥飼 留美子
うれしいお知らせでしたね!
この年齢で挫折を経験した子供達は、何らかの事情があっての事と思います。
苦しみもがきながらも、前に進もうとしているS君。
後半無償で最後まで責任を果たし、やる気を導かれた豊岡先生には頭が下がります。・・・もっと見る
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豊岡 昌範
鳥飼さん、ありがとうございます。
不思議と自分の中で後悔はないんですよね!反省点はいっぱいあります。
もっと子供達の状況を最初に聞いておくべきでした。
そうすれば女の子たちにも講習を受けやすい環境ができていたかもしれません。
でも、ホント、受かって良かったです。・・・もっと見る
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七條 由美
貴重な授業でしたね(o^^o)先生を更に鍛えてくださる素晴らしい生徒さん達に幸おおからん事願います☆彡☆彡☆彡
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豊岡 昌範
七條さん、こんちは!!!
様々な場所で起きる様々な出来事は、受け入れることができたら勉強になりますね(#^.^#)
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七條 由美
全て純粋(すなお)に受け入れられる人になりたい私です^^;
Posted by aqua at 11:18│Comments(0)
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